修習生だより

修習生だより

2013/08/05

1.はじめに
はじめまして。第66期司法修習生の木下結香子と申します。私は、今年6月から7月までの2ヶ月間、鴻和法律事務所にて弁護修習をさせていただきました。
今回は、「弁護士だより」ではなく、番外編の「修習生だより」として鴻和法律事務所での弁護修習についてご報告させていただきたいと思います。
2.2カ月の修習を通じて
私が所属する3班は、第4クールが弁護修習となっており、刑事裁判修習、検察修習、民事裁判修習を経て、実務修習最後の2カ月を鴻和法律事務所にて過ごさせていただきました。
⑴弁護修習でまず実感したのは、裁判所で見ていたのは弁護士の仕事 のほんの一部で、裁判に現れている事実もまた一部にすぎないということです。交渉段階の事件や、紛争防止のため方策をアドバイスする法律相談が予想以上に多く、訴訟の前段階で果たす弁護士の役割の大きさを感じました。
指導担当の太田先生に病院で行われる安全委員会や講演に立ち会う機会をいただきましたが、裁判例や講演での医師の質問から、医療の現場がいかに医療事故、医療過誤と背中合わせの緊迫した環境であるか、病院や現場で働く方々がどれだけ細心の注意を払っているのかが伝わってきました。医療事故等を防止するために必要な説明の程度、記録の仕方や書類への押印の要否などは、医療従事者にとっては迷いが生じる部分でもあり、医療法務が必要とされる場面であるとともに、経験豊富な太田先生のアドバイスは説得的かつ安心を与えるものだと思いました。
⑵次に、弁護修習を通して学んだのは、伝える力の重要性です。
刑事事件の尋問、接見、民事の調停や法律相談への立会いなど数多くの経験をさせていただきましたが、いずれにも共通するのが、依頼者、被告人、相手方、裁判官といった他者とのコミュニケーション、伝える力です。これは、書面においても同様です。起案の際、聞きとった事実の中からどの程度の事実を書面に表すのか、この匙加減がわからず悶々としましたが、添削をしていただくと絶妙のバランスになっていて、わかりやすさが格段と変わるのです。
なかでも、修習2日目に傍聴させていただいた裁判員事件は、伝える力のすごさをまざまざと眼にした瞬間でもありました。獲得目標への意識はもちろんのこと、声の大きさ、スピード、トーン、言葉のわかりやすさ、など細部にわたる配慮が詰まっており、ことばの力を感じました。
鴻和法律事務所での修習は、多くの先生の業務に立ち合うことができ、様々な伝え方を目にすることができるとても贅沢な環境でした。
3.おわりに
2カ月間はあっという間でしたが、ぎっしり実の詰まった充実した毎日でした。指導担当の太田先生をはじめ、矢口先生、中村先生、大塚先生には、とてもよく面倒を見ていただきましたし、刑事事件が経験できるようわざわざ声をかけて下さった谷口先生、矢口先生とともに裁判員事件の弁護人だった向原先生、気さくに声をかけて下さった先生方、法律相談や会議の同席を許可して下さった関係者の方々と、挙げればきりがないほど多くの方々に気にかけていただきました。
また、事務局の方々にも温かく接していただき、心より感謝しております。鴻和法律事務所の礎は皆様のお人柄にあることを実感する日々でした。改めて、鴻和法律事務所の皆さまに感謝申し上げ、拙文の締めとさせていただきます。

 

平成25年8月
第66期司法修習生 木下 結香子

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